プロジェクト紹介

バードバスウォッチ


バードバスで身近な鳥類調査

身近な鳥類調査の重要性


 身近な鳥が急激に減少するといった例はリョコウバト(絶滅)やカロライナインコ(絶滅)をはじめ,日本でもスズメやヒバリなど様々な種で報告があります。身近であるが故にあまり注目されず,気づかれないうちに個体数の減少や分布域が縮小している種は他にもいるかもしれません。こういった身近な鳥の現状を把握するためには,身近な場所でのデータ収集が必要です。バードリサーチでもこれまでベランダバードウォッチを実施してきました。
しかし,身近な鳥と言っても,数十種類もの鳥を見分けるのは容易ではありません。より多くのデータを集めるためには,できる限り“誰でも”,“簡単に”参加できる調査方法の確立が望ましいです。


バードバスを用いた調査


 そこで注目したのが,バードバスを用いた調査方法です。鳥類は水浴びや水飲みをするために水場を利用するため,バードバス(水浴場)を設置すれば,設置場所の周辺に生息性ている鳥や渡りの途中の鳥が利用します。ここに自動撮影カメラを設置しておけば,訪れた鳥を撮影する事ができます。写真や動画があれば,識別が苦手な方でも調査に参加する事ができます。
 一方で課題もあります。バードバスが全ての鳥が同じくらい利用するかどうかが分かっていません。バードバスのように小さい水場には訪れない鳥類や,そもそも水場にあまり訪れない鳥類もいるかもしれません。
そういった鳥類の場合,本調査ではバードバス周辺に生息しているにもかかわらず,「生息していない」,あるいは「少ない」と評価してしまいかねません。
 そこで,どういった鳥類がバードバスを利用しているのかを明らかにするため,皆さんと共にバードバスを利用する鳥類調査を開始します。まずは第1弾として、すでにご自宅などにバードバスを設置している方を対象に,これまでどのような鳥類がバードバスで観察できたのかを教えて頂ければと考えています。是非,ご協力ください!


調査方法


 参加条件:バードバスを設置している方
これまでにバードバスに訪れた鳥類を教えてください。必要な情報は以下の通りです。報告フォーム
●必須項目
 ・お名前
 ・メールアドレス
 ・バードバスが設置されている場所(住所か,緯度経度)
 ・バードバスに訪れた鳥類のリスト

●任意項目
 ・バードバスでは観察していないが,周辺で観察した鳥類のリスト
 ・バードバスの大きさ(直径)、高さ
 ・水換えの頻度
 ・メンテナンスの頻度
 ・バードバスが置かれている場所の周りの環境

バードバスの作り方


 バードバスとは17世紀にイギリスでガーデニングの素材の1つとして設置されたのが始まりで,今ではイギリスやオーストラリアなどで庭にバードバスが設置されています。英国のRSPBが完璧なバードバス(perfect bird bath)の作り方と運営の注意点を掲載しています。作成方法を動画で公開しています。ご参考に。