立教大学(5号館5124教室)

2013年12月22日 日曜日


[この集会は立教大学と共催開催のシンポジウムです]


 多くの皆さまに支えられて、バードリサーチは2004年9月の設立から数えて10年目に入りました。これまで数々の調査を企画してきましたが、ここまで続けてこられたのは、調査への参加をはじめ、さまざまな活動を通してバードリサーチを盛り上げてくださった皆さまのおかげです。心から感謝申し上げます

happybirdresearchers

 これまで活動を支えていただいた皆さんと一緒に10周年を祝いたいと思い、12月22日に立教大学で記念集会を行います。日本の鳥類学を牽引してきた次期日本鳥学会会長の上田恵介先生にご講演いただくほか、NHKの自然番組ディレクターの足立泰啓氏に人気番組「ダーウィンが来た」の秘蔵映像とともに撮影裏話を披露いただくなど、皆さんに楽しんでいただける内容を考えています。ぜひご参加ください。

日時 2013年12月22日(日) 14:00〜17:00
会場 立教大学 5号館5124教室

10周年記念集会プログラム

基調講演 「野外で鳥を研究することとアマチュアの役割」 14:10〜14:50
 上田恵介(立教大学教授)
 私は大阪市大の大学院生の時にセッカの一夫多妻の研究をはじめ、鳥類研究への道へ進みました。当時は、行動生態学が日本に入ってきた頃で、動物行動学会が創立されたり、大きな研究費が動いたりして、動物の行動研究が大きく発展しつつあった時期です。鳥の研究と言えば野外での社会構造、行動生態学研究というのが主流でした。一方で、それはアマチュアの鳥類研究を活発化しました。日本野鳥の会が研究部を設置して『Strix』が発刊されたのも、この頃です。そもそも野外での鳥の研究は、1人や少人数の研究チームの集中的な研究努力によっている部分もありますが、多くのアマチュアが全国各地で、また1年のあらゆる時期に、1つ1つは小さな記録でも、広範囲な、長期間のデータを蓄積していくことによって見えてくるものもあります。プロとアマの研究者のこうした連携が日本の鳥学を牽引してきたと思います。大学等でプロの研究者が育つ場所が少なくなっていると言われますが、鳥に興味を持っているアマチュアの人たちの力を引きだして、日本の鳥学全体を活性化して行くこと、バードリサーチの目指しているものは、まさにこの方向だと思います。私自身が鳥の研究をはじめた経緯とともに、日本における野外鳥類学の未来を語りたいと思います。

インターネット回線の不調のため、動画が3分割されています。





「みんなで調べるから面白い普通種のモニタリング」 14:50〜15:20
 高木憲太郎 (バードリサーチ研究員)
 身近な野鳥がいつの間にか減少していることが起きています。バードリサーチでは、普通種の動向をモニタリングすることが大切と考え、さまざまな調査を企画し、会員の皆さまと一緒に取り組んできました。 9年間の活動を振り返り、調査によってわかってきたことや、みんなで調べるからこそ得られる調査の面白さを話したいと思います。




「シギチドリ調査と市民参加型調査」 15:20〜15:40
 守屋年史(バードリサーチ研究員)
 ちょっとシギチドリは…と言われることも多いシギ・チドリ類。バードリサーチでは、全国の干潟や水田など約140カ所で、各地の地元の皆さんの協力によって、シギ・チドリ類のモニタリング調査を実施しています。この調査は環境省のモニタリングサイト1000とも連携しています。シギ・チドリのようなマニアックな鳥類群をどのようにして皆でモニタリングし、保全につなげていくかお話します。


休 憩  15:40〜16:00


「NHKダーウィンが来た!のウラ話」 16:00〜16:30
 足立泰啓 (NHKディレクター/バードリサーチ会員)
 毎週日曜夜のNHK「ダーウィンが来た!」がどうやって作られているのかをご紹介。世界各国で行っているロケでの撮影秘話を中心に、秘伝の野生動物の撮影テクニックもこっそりご紹介しちゃいます!(NHKの著作物を利用した発表だったため録画はありません)

「キツツキ界の異端児 -アリスイの生態- 」 16:30〜16:50
 加藤貴大・橋間清香(立教大学大学院/バードリサーチ会員)
 アリスイはこれまで詳しく調査されたことがない鳥でした。そこで私たちは、秋田県の大潟村で巣箱で繁殖するアリスイの繁殖生態を研究することにしました。他のキツツキとの違いやアリスイ特有の興味深い行動など、あまり知られていないアリスイの生活をご紹介します。


会場 立教大学 5号館5124教室

東京都豊島区西池袋3-34-1 JR各線・東武東上線・西武池袋線・東京メトロ丸ノ内線/有楽町線/副都心線「池袋駅」下車。西口より徒歩約7分。

池袋駅からの順路は立教大学のホームページをご覧下さい。
 http://www.rikkyo.ac.jp/access/ikebukuro/direction/


5号館は立教大学と道路を挟んで向かい側の建物です。